渡航外来・海外医療について

渡航外来・海外医療のイメージ写真

海外赴任、留学、旅行などで渡航される方が増えています。当院では、海外渡航時に必要なワクチン接種や感染症予防に関するご相談、また、海外の医療事情等に関するご相談を承っております。また、海外から帰国後に原因不明の体調不良に悩まされている方や、海外滞在中に感染症に罹患した疑いがある方を対象とした診療も行っております。

当院では、渡航先で健康を維持するために必要なワクチンの接種をお勧めしています。ワクチンによっては、免疫がつくまでに時間がかかることもあるため、海外渡航が決まり次第、早めにご相談ください。また、海外の最新感染症情報については、厚生労働省の公式サイト「FORTH厚生労働省検疫所」をご参照ください。

こんな時は当院へ

  • 海外から帰って発熱
  • 何のワクチンを打てばいいかわからない
  • 原因不明の発熱が続く

アフリカで医療活動をしてきた医師が、海外で感染症にかかる不安に応えます。

帰国後の体調不良について

海外から帰国した際に体調不良を感じた場合は、まず空港の検疫所健康相談室に相談してください。また、帰国後に1週間以上下痢が続く、発熱や喉の痛みがある場合は自己判断せずに、当院や他の医療機関、保健所に相談するようにして下さい。受診時には、必ず海外渡航歴を伝えてください。種類によっては潜伏期間が長い感染症もあるため、帰国後2カ月間は体調に注意が必要です。その間に健康に関

海外渡航後の発熱外来のご案内

渡航外来・海外医療のイメージ写真

海外から帰国後の発熱は、「様子を見る」よりも「早めに評価する」ことが安全です。
当院では内科・小児科の両方に対応しています。渡航医学の専門的な知見に基づいて輸入感染症のリスクも考慮した適切な診療を行い、必要に応じて高度医療機関と連携します。
気になる症状があれば、どうぞご相談ください。

帰国後の発熱・体調不良で受診される方へ

帰国後にこのような症状はありませんか?

  • 38℃以上の発熱
  • 頭痛、筋肉痛、関節痛
  • 発疹、皮膚の赤み
  • 下痢、腹痛、血便
  • 強い倦怠感

これらは単なる風邪ではなく、海外特有の感染症の可能性があります。

特に注意が必要な感染症

渡航先・行動歴によって疑う疾患は大きく変わります。

  • マラリア
    命に関わることがあり、迅速な診断が重要です
  • デング熱
    高熱・関節痛・発疹(蚊媒介)
  • 腸チフス
    持続する発熱・腹部症状
  • チクングニア熱
  • A型肝炎
  • レプトスピラ症

当院での診療内容

詳細な問診
  • 渡航国・都市
  • 滞在期間
  • 食事・水・動物接触
  • 蚊や虫刺され
  • ワクチン接種歴
必要な検査
  • 血液検査(炎症・肝機能・血小板など)
  • マラリア迅速検査・塗抹
  • 感染症スクリーニング
治療・紹介

当院にて外来治療が可能な場合はそのまま対応いたします。
より高度な治療が必要な重症例や特殊な検査を要する専門疾患が疑われる場合は、症状に応じて専門の医療機関へ迅速にご紹介いたします。

受診時のお願い

以下に該当する方は、必ず事前にお電話ください。

  • 帰国後1ヶ月以内の発熱
  • 38℃以上の高熱
  • アフリカ・東南アジア・南米渡航歴

院内感染対策および迅速対応のため、通常外来と導線を分けてご案内いたします。

よくある質問

Q.ただの風邪のこともありますか?

ありますが、まず危険な感染症を除外することが重要です。

Q.いつ受診すべきですか?

発熱した時点で早めの受診を推奨します(特にマラリアは早期診断が重要)。

Q.子どもでも診てもらえますか?

はい、小児の海外帰国後発熱にも対応しています。

狂犬病レスキュー

海外(特にアジア・アフリカ等)で犬・猫・コウモリ・野生動物に咬まれた、引っ掻かれた、唾液が創部・粘膜に付着した場合はご相談ください。

初期対応

  • 創部洗浄
  • 石鹸+流水で 15分以上
  • ポビドンヨード消毒
  • 縫合は原則避ける(やむを得ない場合は遅延縫合)

WHO暴露分類と対応

WHO暴露分類 状況 対応
Category I 触れるのみ・健常皮膚 対応不要
Category II 浅い咬傷・引っ掻き ワクチンのみ
Category III 皮膚を破る咬傷
粘膜曝露
コウモリ接触
ワクチン+HRIG
ワクチン
  • 未接種者
    Essen法:0・3・7・14・28日(±90日)
  • 事前接種済の方
    0日・3日の2回のみ:HRIG不要
HRIG
  • Category IIIで必須
  • 創部に局所浸潤が最重要

日本では入手困難のため、海外接種済か確認が極めて重要です。

帰国後外来での確認事項

  • 咬傷日時
  • 国・地域
  • 動物種(犬・コウモリは高リスク)
  • 傷の部位(顔・手は超高リスク)
  • 海外での処置内容
    • ワクチン開始日
    • HRIGの有無

ネパール渡航前予防接種(山岳医療外来)

ネパールへ旅行・登山・長期滞在を予定されている方には、渡航前の予防接種をおすすめしています。
ネパールでは消化器感染症・狂犬病・腸チフスなどの感染症リスクがあります。
特に以下の方はワクチン接種を検討してください。

  • ヒマラヤトレッキング
  • 長期滞在(ボランティア・研究)
  • 地方都市・農村への訪問
  • 屋台や現地食堂の利用

推奨ワクチン

  • A型肝炎ワクチン
  • 狂犬病ワクチン
  • 腸チフスワクチン
  • MR(はしか・風疹)ワクチン

ネパールではA型肝炎や腸チフスなどの消化器感染症が多く、狂犬病ワクチンも推奨されます。
渡航までの期間に応じて接種スケジュールを作成します。

マチュピチュ旅行と高山病

南米渡航外来と山岳医療相談

マチュピチュ旅行前の医療相談、高山病の相談や渡航ワクチンについては当院の渡航外来で相談可能です。

標高3400mの旅行で注意すること

マチュピチュ旅行では高山病(急性高山病)に注意が必要です。
クスコは標高約3400mで、日本では経験しない高度です。

高山病の症状

旅行者の20〜40%程度に起こると言われています。

主な症状

  • 頭痛
  • 吐き気
  • 倦怠感
  • 食欲低下
  • 睡眠障害

通常は到着後6〜24時間以内に起こります。

高山病を防ぐポイント

  1. 到着後は休養
    到着日は観光を控え休養
  2. 水分摂取
    脱水は高山病を悪化させます。
  3. アルコールを控える
    到着初日は避けるのが安全です。
  4. ゆっくり行動
    急な運動は避ける。

受診が必要な症状

以下がある場合は医療機関を受診してください。

  • 強い頭痛
  • 歩行困難
  • 呼吸困難
  • 意識障害

その他地域の推奨ワクチン

インド渡航ワクチン

推奨ワクチン

  • A型肝炎ワクチン
  • 狂犬病ワクチン
  • 腸チフスワクチン
  • MR(はしか・風疹)ワクチン

インドではA型肝炎や腸チフスなどの消化器感染症が多く、長期滞在者には狂犬病ワクチンも推奨されます。渡航までの期間に応じて接種スケジュールを作成します。

ベトナム渡航ワクチン

推奨ワクチン

  • A型肝炎ワクチン
  • 狂犬病ワクチン
  • 日本脳炎ワクチン
  • MR(はしか・風疹)ワクチン

都市部ではリスクは低いものの、地方滞在や長期滞在の場合、日本脳炎や狂犬病ワクチンが推奨されます。

インドネシア渡航ワクチン

推奨ワクチン

  • A型肝炎ワクチン
  • 狂犬病ワクチン
  • 腸チフスワクチン

バリ島など観光地ではリスクは低いですが、長期滞在者にはA型肝炎や狂犬病ワクチンが推奨されます。

タイ渡航ワクチン

推奨ワクチン

  • A型肝炎ワクチン
  • 狂犬病ワクチン

バンコクなど都市部では感染症リスクは低いですが、屋台などでの食事によるA型肝炎のリスクがあります。

アフリカ地域渡航ワクチン

推奨ワクチン・予防薬

  • 黄熱ワクチン
  • A型肝炎ワクチン
  • 髄膜炎菌ワクチン
  • マラリア予防薬

アフリカ渡航では黄熱ワクチンが入国条件になる国があり、髄膜炎菌ワクチンも推奨される地域があります。

海外渡航予備薬セット
(要予約)

下痢セット(東南アジア・インド向け)

内容 説明 価格(税込)
整腸剤(ミヤBM) 発熱を伴う下痢
血便
1日4回以上の水様便
5,500円
(診察料込み)
経口補水液(OS-1推奨)
制吐剤(ナウゼリンまたはプリンペラン)
止痢薬(ロペミン)

高山病セット

内容 説明 価格(税込)
ダイアモックス ネパール
キリマンジャロ
ペルー
ラダック
6,600円
(診察料込み)
デキサメタゾン
アセトアミノフェン
経口補水塩

感染症セット

内容 説明 価格(税込)
アセトアミノフェン 東南アジア
アフリカ
南米
8,800円
(診察料込み)
レボフロキサシン
咽頭炎用トラネキサム酸
制吐剤

※発熱時はまずマラリア・デング熱を考慮します。

アフリカ赴任セット

内容 説明 価格(税込)
下痢セット 東南アジア
アフリカ
南米
10,000円
(診察料込み)
発熱セット
虫よけ指導
マラリア予防薬(マラロン1錠) 880円

海外旅行安心パック

内容 説明 価格(税込)
下痢セット
発熱セット
高山病セットのいずれか
長期赴任
世界一周
バックパッカー
医療ボランティア
16,500円
渡航中メール相談(1回)
電話相談(15分)

ワクチン及び予防薬・健康診断書 各種料金表

初診料
4,400円(税込)
再診療
2,200円(税込)
イエロー・カード発行
2,200円(税込)
診断書(和文)
4,400円(税込)
診断書(外国語:英文、仏文、中文)
16,500円(税込)
急ぎの場合(3日以内)
22,000円(税込)
  種別 接種
回数
初回 4週 2ヶ月 6ヶ月/
12ヶ月
有効
期間
料金
(1回、税込)
A型肝炎 不活化 3 2回目   3回目
(6ヶ月)
5-10年 22,000円
B型肝炎 不活化 3 2回目   3回目
(6ヶ月)
10年 9,900円
肺炎球菌 不活化 1         13,200円
風疹 2 2回目     10-20年 12,100円
麻疹 2 2回目     10-20年 12,100円
MR 2 2回目     10-20年 15,400円
おたふく風邪 2 2回目     10-20年 13,200円
水ぼうそう 2 2回目     10-20年 15,400円
インフルエンザ 不活化 1         4,400円
フルミスト 不活化 1         9,900円
新型コロナワクチン 不活化 1         16,500円
破傷風 不活化 3 2回目   3回目
(12ヶ月)
  12,100円
腸チフスワクチン
(3年ごとに再接種)
不活化 1         約3年 15,400円
ダニ媒介性脳炎
(FSME)ワクチン
(3年ごとに再接種)
不活化 3 2回目   3回目
(6ヶ月)
約3年 22,000円
帯状疱疹 不活化 2   2回目     27,500円
HPV
(シルガード9)
不活化 3   2回目 3回目
(6ヶ月)
  36,300円
ロタ
(小児 5価)
            15,400円
狂犬病 不活化         2年 22,000円
日本脳炎(渡航)           5年 15,400円
ACWY
(2歳以降、海外留学前など)
  1         35,200円
髄膜炎B
(2歳以降、海外留学前など)
  2   2回目(6ヶ月)   44,000円
不活化ポリオ
(追加接種)
不活化         10年 16,500円
3種混合(Tdap)ワクチン 不活化 1         約5-10年 15,400円
5種混合ワクチン
(ジフテリア、百日咳、
破傷風、ポリオ、ヒブ)
              26,400円
RSVワクチン 不活化 1           44,000円
例えば、2週間の滞在(予防投与:渡航前2日間+現地滞在7日間+帰国後7日間)のスケジュールの場合:880円×22日=19,360円(税込)
マラリア予防薬 1錠 880円
(税込)

保険診療との併用はできませんのでご了承ください。